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遊方のストーリー <少女の物語> 第九話「くる年をまつ」

更新日:2022年6月27日




❤️今年7月9日から『遊方』より連続小説を配信スタートとさせていただきます。


1つ目の小説は「少女の物語」ですが、さくらちゃんという4歳の女の子が伊豆に遊びに来て遊方に宿泊し、伊豆周辺に楽しむ生活をして成長していく物語です、100話まで続けるように頑張ります。

一緒にお楽しんでください♪


Insに連続配信しております。まとめた小説をご覧になれましたら、ブログよりご覧ください。








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🌟🌟🌟


きらきら、きらきら。花火があがる。

今年もやってきた別荘『遊方』は、普段よりもちょっと特別。

だって、あと2時間で新年が来るんだもの。

今回は年末から三が日まで、まるっと1週間を借りることができた。それだけでラッキーなのに、初日の出も、大みそかの花火も、みんなで見られるなんて。とっても、素敵な旅行だ。


「わぁ、楓斗、上手!」

照れくさそうに弟の楓斗が笑う。彼の手元では、白とピンクの蒲鉾が丁寧にカットされて、まるで扇や鳥のような形になっていた。これから茹でられる年越しそばの飾りになるんだって。

「飾り切りっていうんだって。おせち料理の練習がてらだけど……」


小さいときから『別荘』で何度も料理を手伝っていたせいか、楓斗はすっかり料理が好きになっていた。私よりも上手かもしれない。

「あら、さくら。今日の範囲は終わったの?」

「終わりましたよー、だ」


お母さんに向けて、ぺろ、と舌を出す。成長した私は、受験、という言葉を考える年齢になっていた。そのせいもあってか、お母さんは特に勉強をしっかりやったか良く気にする。

「なら、これ使ってみたら?」

「なぁにこれ。うわ、いい香り! なんだろ、リゾート感すごい!」

「えーとね。新しくサービスとして始める、アロマなんですって。イランイランと……あと何だったかしら」

「お母さん。シダーウッドとオレンジスイートだよ」

楓斗に言われて、そうそう、とお母さんが頷いた。確かに。勉強のことなんて忘れちゃって、肩の力が抜けていく。大人が『南の島にいきたーい』って言うの、ちょっとわかったかも。


やがて、おそばが茹でられて、私たちの座るテーブルに並べられる。

「それじゃ。今年も良い年でした」

「うん。いい年だった!」

お母さんとお父さん、それから楓斗と一緒に、テーブルを囲む。暖かい年越しそばは美味しくて、なんだかとても幸せだ。

楽しい時間ばかりなんだもの。あっという間に、夜中が来る。

アロマの香りを楽しみながら、楓斗と一緒に起きていたけど、ついつい眠ってしまった。目が覚めてみれば、そこはもう夜明け間近。

「ほら起きて。伊東港で初日の出を見るんでしょ?」


「……そうだった!」

お母さんに起こされて、楓斗と一緒に港へ向かう。コートに顔をうずめて、2人で駆け出した先。伊東港は普段は釣りを楽しむ人たちがたくさんいるけれど、今日は特別。みんなが、真っ赤な朝日を待っている。


あと少し。もう少し。

年はもう明けているけれど……初日の出を見ないと、なんだか違う気がする。

遠くから空が明るくなる。赤色が急に入るんじゃなくて、黄色や銀や白の色がグラデーションになって並んでいく。その真ん中から、真っ赤にも、黄金色にも思える、強烈な色の初日の出がやってくるんだ。


きっと良い年になる。

そんな確信をもちながら、私は空を眺め続けるのだった。


つづく♥️♥️♥️

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伊豆でお昼は美味しい海鮮を食べ、桜見に行ったり、いちご狩りに行くのもいいでしょう。

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